断髄
外部吸収が生じた歯の神経をバイタルパルプセラピーで保存できた症例
外部吸収が生じた歯の神経をバイタルパルプセラピーで保存できた症例
こちらの患者様は、根管の細菌感染による炎症で外部吸収(歯の表面が溶ける)が起きている状態です。CT画像でも中の神経と交通して感染している事が確認できます。
細菌が神経に感染した場合、現在でも殆どの医院では根管治療で神経を全て取り除きます。
(保険治療の場合、その後10年で約80%の歯が根尖病変になるなど、抜歯、又は抜歯に近い状態になってしまいます。)
しかし近年、細菌感染は限局的であることが判明したことで、バイタルパルプセラピー(神経温存治療)などの治療法が確立され、以前なら神経を全て除去していた症例であっても、感染部位のみの除去で症状を改善できるようになりました。
当院でも昨今、神経温存治療の実施によって、できるだけ多くの神経を残し、抜歯に至る歯を救える事が非常に多くなってきました。
今回の症例に関しても、神経を保存できる可能性が高いと判断し、患者様に同意をいただいた上でバイタルパルプセラピーを実施致しました。
バイタルパルプセラピーの実施
ダイレクトボンディングによる修復
治療患部に歯の色と同じ歯科用の樹脂を盛り、形態を整えながら修復します。表面に段差があると虫歯菌や歯周病菌の温床になり、疾患リスクが高くなるため、スムースな表面を実現しています。
治療期間 | 1日 |
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治療回数 | 1回 |
治療費 | 神経治療:165,000円(税込) かぶせ物:110,000円(税込) |
リスク・注意点 | 細菌対策などをしっかり行わないと再発する可能性があります。 神経の状態によっては保存が難しい場合もあります。 |