歯の移植(親知らずの移植)
歯を失った際の”第4の選択肢”
不要な歯を、必要な歯に置き換える
歯を失ったとき、「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」の3つが常識と思われがちです。
しかし、健康な親知らず・矯正治療に伴い抜歯となる歯などを活かし、
自分の歯として再利用できる可能性があることをご存じでしょうか。
「不要な歯は抜くもの」という先入観の裏には、本物の歯を失わずに済むチャンスが隠れています。
本来の噛み心地 × 天然の美しさ × 確実な生体適合性
当院では、歯を失った後の選択肢(ステージ5)として、親知らずの歯の移植をご提案しています。以下の動画でも、図表を通じて詳しく解説しています。
あなたの歯はどのステージ?
まずは動画をご覧ください
歯の移植があまり知られていない理由
かつて、歯牙移植は以下の条件をすべて満たさないと
「現実的ではない」と判断されてきました。
- 移植先と移植する歯のサイズに大きな差がないこと
- 移植する歯の根が複雑な形状でないこと
- 移植先に移植歯を囲む十分な歯肉が存在すること
- 移植する歯に歯根膜が存在していること
(歯根膜は歯と骨を結びつけ、生着させる重要な組織のため) など
※ 条件が揃っていても骨量や歯茎の状態によって、成功率が低いと判断した際には出来ない場合もございます。
ひとつでも不一致だと、「歯の移植は無理である」と断念されてきた歴史があるのです。
こうして多くの方が、歯の移植=ほぼ不可能というイメージを抱えてしまいました。
100年以上解決されなかった3つの課題
それを当院が乗り越えた理由
優れた選択肢である一方
大きく3つの課題が
- 詳細な治療計画が立てられない
- 計画を実行する
道具・技術がない - 歯を移植すると神経が死に
抜歯を免れない

詳細な治療計画が立てられない
ドナー歯(親知らずなど)と移植先の骨や歯肉を合わせる際、フリーハンドで削るしかありませんでした。「ドナー歯が入らない」「削りすぎによる動脈の損傷」などのリスクを免れることができませんでした。
歯のクリニック東京でしかできない解決策
CT+IOS(口腔内スキャナー)+3Dプリンターによる分析
骨やドナー歯の形状・位置を正確に把握
シミュレーションソフトを応用した詳細な治療計画の立案
どの角度で削ればいいか、どれくらい骨を開ければいいか等を事前に設計

計画を実行する道具・技術がない
たとえ完璧な計画を立てても、それを現場で再現できなければ意味がありません。当院以外の歯科医院では、曖昧な治療計画を頭に入れ、顎の骨をフリーハンドで”勘”で削っています。
当然、想定どおりに削れず、十分な歯牙移植ができていません。
歯のクリニック東京でしかできない解決策
院長開発の専用ドリル&オステオトーム(特許取得)
世界で院長のみ使用可能。デジタル計画どおりに骨を削る手術を実現
手術ナビゲーション(サージカルガイド)
シミュレーションソフトで計画したデータにより作成したサージカルガイドを使用し、正確な角度・深さを実現

歯を移植すると神経が死に
抜歯を免れない
一般的には、移植歯の神経は“枯れ木”のように死んでしまい、長期的な維持が難しいとされてきました。
「せっかく移植しても結局は失う」というジレンマは、多くの歯科医師を悩ませてきました。
100年以上の壁を超え、「本物の歯を取り戻す」領域へ
従来諦められていた症例も、吉橋院長の革新技術で実現。

『Feasibility and Outcomes of Cell-based Regenerative Endodontic Therapy in Postautogenous Transplantation of a Mature Tooth: A Case Report..』
Yoshihashi N. J Endod. 2025 Jan;51(1):85-93
著:吉橋典章
①CTや3Dプリンターを駆使した緻密な治療計画の立案
→バーチャル技術を駆使し、手探りの治療から脱却
②院長・吉橋が開発した歯牙移植専用ドリルと歯牙移植専用オステオトームの使用
→計画に限りなく近い手術が可能に
③移植歯レプリカによる治療時間の短縮
→ドナー歯が宙に浮く時間を減らし、移植後の歯根吸収リスクの軽減
④幹細胞による再生治療
→歯髄再生治療を併用し、治療ステージ5からステージ2へ時を戻す
→象牙質再生治療を併用し、治療ステージ2からステージ1へ時を戻す
①+②+③+④を、世界で初めて実現し、実際の患者さんに提供しています。
当院の院長だけが100年以上の壁を越えて、本物の歯を取り戻す領域にまで到達できるのです。
咬合・見た目・自然な噛み心地すべてを備えた“自分の歯”として蘇る
――それこそが、当院がご提案する「歯牙移植」の本質と言えます。
ご予約はこちらから
当クリニックは、自費専門・完全予約制のクリニックです。
[月火水木] 10:00〜13:00/14:30〜18:00 [土] 8:30〜12:30/13:30〜17:30
[休診日] 金・日・祝
歯の移植とインプラントの違い
インプラントも素晴らしい選択肢ですが、
「自分の歯」に勝るものはありません。
院長の歯の移植
- 骨への適応性:顎の成長に追従
- 咀嚼感覚:繊細な歯応えを感じる(お刺身の触感)
- 将来性:神経があるので長持ち
インプラント
- 骨への適応性:顎の成長に埋もれる
- 咀嚼感覚:人工物のため感覚が鈍い
- 将来性:インプラント周囲炎の可能性が高い
ここがポイント!
インプラントでは決して得られない「生きた歯」の感覚。
親知らず等の不要な歯の移植は、歯根膜が伝える
微細な圧力感知と温度変化の察知を回復、自然な骨との融合を実現します。
特に、成長途中の若年層にはインプラントよりも優れた適応性を。
将来のインプラント治療までの橋渡しとしても。
あなたの親知らず等の不要な歯が持つ本来の力を、新たな場所で最大限に発揮させます。
自身の歯を移植して咬み合わせを回復した症例
他医院で抜歯と診断された歯を歯根端切除と再植術の併用によって保存した症例をご紹介します。


保存不可能な歯を抜歯後、自身の歯を移植して咬み合わせを回復しました。当院では、移植が適用できる条件が揃っていれば、インプラント・ブリッジ・入れ歯治療に加え、第4の選択肢として「自牙歯牙移植」をご提案致します。
主訴 | 左下奥歯が痛い |
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診断名 | 歯根破折、慢性根尖性歯周炎 |
年齢・性別 | 60代 女性 |
治療期間・回数 | 3ヶ月/10回 |
治療方法 | 自牙歯牙移植 |
費用 | 715,000円(税込) |
リスク・注意点 |
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この症例の担当者のご紹介

ご予約はこちらから
当クリニックは、自費専門・完全予約制のクリニックです。
[月火水木] 10:00〜13:00/14:30〜18:00 [土] 8:30〜12:30/13:30〜17:30
[休診日] 金・日・祝
親知らずを無理に残さない — 抜歯を考慮するケース
当院では、“活かせる親知らず”は丁寧にケアを続けて温存します。
しかし、以下のような状態は抜歯が必要です。
どんな場合に
抜歯を考慮するのか
- 前の歯を圧迫し
歯並びを乱している - 細菌感染が副鼻腔や
顎へ波及し、体調不良を招く - 深刻な虫歯・歯周病で
周囲の歯にまで悪影響 - 智歯周囲炎(炎症)を
繰り返している
こうしたケースで無理に歯を残すと、トラブルが増大するだけです。
抜歯の痛みもリスクも、最小限で抑え込む
たとえ「抜くしかない」と判断せざるを得ない親知らずでも、痛みとリスクを極限まで抑える。術前の精密検査から術中の麻酔・鎮静、そして術後のドライソケット対策まで、一貫して「痛くない抜歯」に挑むのが当院の抜歯方針です。
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痛みを抑える麻酔技術
“針を刺す瞬間”の刺激を抑える手順を整備し、「施術中にズキッと来る」場面を排除。抜歯時の局所麻酔を確実に効かせつつ、神経を刺激しない注射方法で不快感を抑え込みます。
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ピエゾサージェリーで低侵襲
親知らずが骨に埋まっている場合、ピエゾサージェリーを使用。超音波振動で軟組織を傷つけにくく、骨切削の精度も高いので、治癒期間の短縮に。
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歯科用CTで抜歯事故を防ぐ
歯科用CTで三次元的に口腔内を解析し、余計な骨削りや神経損傷のリスクを最小限に。術中・術後の痛みや腫れも抑えています。
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IOS(口腔内スキャナー)
IOS(口腔内スキャナー)による口腔内の撮影で、骨や歯の形状・位置を正確に把握します。
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シミュレーションソフト
CTやIOS(口腔内スキャナー)によるデータをもとに専用のシミュレーションソフト事前設計を行います。
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ドライソケットを徹底予防
抜歯後の傷口を保護する血餅(血の固まり)が剥がれてしまうと、生じるドライソケット。うがいや患部の強い吸引を控えるよう指導し、必要に応じてコラーゲンを充填することで、ドライソケットの強い痛みを防ぎます。

歯の移植や親知らずの抜歯をご検討中の方へ
当院では、親知らずを活かせる可能性があるなら温存し、明らかに問題が大きいなら負担を抑えて抜歯するという二軸を徹底しています。
「不要な歯」か「将来を託せる歯」か。抜くか活かすか、どちらが患者様のメリットを最大化できるのか。精密な検査・診断で、その答えを導き出すのが当院の姿勢です。
結論を急いで「捨てるしかない」と決めず、本当に必要な判断を下すために、ぜひ一度ご相談ください。
当院は歯髄幹細胞を採取・培養・加工するための歯髄細胞培養センターを有するアエラスバイオ株式会社と提携しております。
当院院長は記事監修を以下の記事監修を行っており、併せてご覧ください