象牙質の再生治療
再生した神経を守る象牙質再生治療
象牙質再生治療は、日本全国でも限られた歯科医院にしか導入されていない画期的な治療法です。歯髄再生治療と同時に実施することが可能です。
特長として、歯髄再生治療のみの場合と比べ、再生された歯髄をより堅固な象牙質で覆うことができる点が挙げられます。
そのため、歯の強度を向上させることは勿論、歯の隙間の封鎖や再感染防止等の治療メリットが見込まれます。
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当クリニックは、自費専門・完全予約制のクリニックです。
[月火水木] 10:00〜13:00/14:30〜19:30 [土] 8:30〜12:30/13:30〜17:30
[休診日] 金・日・祝
象牙質とは?
歯の表面を覆うエナメル質のすぐ下にある組織で、歯の主成分です。
エナメル質よりは柔らかく弾力性がありますが、骨と同じくらいの硬さを持っています。
象牙質は歯の神経である歯髄を取り巻いています。
歯髄再生治療で再生させた歯髄を守ってくれる重要な組織でもあるのです。
象牙質は再生できるの?
エナメル質は一度失われると元には戻りません。
しかし、エナメル質の下にある象牙質は再生することができます。
歯を粉砕した物を歯の神経組織の上に置くと、それらの粉砕物が歯髄組織の働きにより、象牙質として歯の一部になります。
この原理を応用し、象牙質の再生技術が確立されました。
象牙質再生治療とは?
象牙質を再生させる治療で、歯髄再生治療と同時に実施することが可能です。
歯髄再生治療では、不用歯(親知らずなど、咬み合わせに無関係な歯)を抜歯して歯髄幹細胞を採取します。
この不用歯を適切なサイズに粉砕・加工して、歯髄再生治療時に歯髄幹細胞とあわせて移植します。それにより、再生後の歯髄表面に堅固な象牙質が形成されます。
象牙質再生治療のメリットとデメリット
Merit メリット
- 代謝作用や緩衝作用により、歯の強度が向上する
- 歯の破折を防ぎ、長持ちさせる
- 歯の隙間をふさぐ
- 虫歯の進行を抑える
- 歯髄炎を防止する
Demerit デメリット
- 不用歯の抜歯に際し、出血や神経麻痺、麻酔による副作用等が生じる可能性があります。
※副作用や予期せぬ反応が出た場合、迅速かつ適切に対処いたします。
歯髄再生治療と象牙質再生治療の流れ
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FLOW1
不用歯採取と細胞採取・培養
親知らずなどの不用歯を抜歯し、そこから歯髄幹細胞を採取します。
これを1か月ほどかけて培養し、移植に備えます。 -
FLOW2
不用歯の粉砕加工
細胞を採取した後の不用歯を粉砕・滅菌し、
移植した細胞の上を覆う材料(覆髄剤)に加工します。 -
FLOW3
除菌、検査
本治療を行う歯(患歯)には、細胞移植する前に、事前治療(抜髄、人工充填物除去、根管治療(根管内清掃、除菌)等)を行います。
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FLOW4
細胞移植
歯髄幹細胞の準備が完了し、歯髄幹細胞を患歯の根管内に移植します。歯髄幹細胞を解凍し、所定の薬剤(コラーゲン他の薬剤)と混合して、根管内に注入移植します。移植後は、歯の上部を歯の粉砕物とセメント、レジンで仮の封鎖をして、口腔内から根管内への細菌等の侵入(微小な漏れ)を防止します。
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FLOW5
修復・補綴治療
6か月~1年ほどで歯髄の周辺組織である象牙質も再生され、歯髄の再生が完了したと認められた後、当院で、仮歯を取り外し、ご希望の修復・補綴治療(詰め物、被せ物)を行って頂きます。