虫歯治療
綺麗な状態で、自分の歯を残したい!
症状に合わせた虫歯治療を行えば、自分の歯を残すことができます
初期の虫歯は自覚症状が無く、痛みを感じた頃には進行しているために抜歯をしなくてはならないケースもあります。
できるだけ削らない・抜かない低侵襲治療を基盤に、患者様の状況と虫歯の進行状態に応じた処置を実施しております。
ステージ1~2の虫歯治療
バイタルパルプセラピー・ダイレクトボンディング
ステージ3以上の虫歯治療
エクストリュ―ジョン
天然歯を保存できるの?
動画で解説
歯のクリニック東京だから
実現できる4つのこと
- 精密な検査を行うことで、
痛みの根本原因を探す - 虫歯が進行していても
なるべく削らない・抜かない - 患者さんが納得できるように
治療計画は丁寧にご説明 - マイクロスコープを用いて
正確性を追求した治療を行う
当院は歯髄幹細胞を採取・培養・加工するための歯髄細胞培養センターを有するアエラスバイオ株式会社と提携しております。
当院院長は記事監修を以下の記事監修を行っており、併せてご覧ください
ご予約はこちらから
当クリニックは、自費専門・完全予約制のクリニックです。
[月火水木] 10:00〜13:00/14:30〜19:30 [土] 8:30〜12:30/13:30〜17:30
[休診日] 金・日・祝
むし歯の進行度
初期の虫歯【C0】
歯科医院で行う定期的な予防が何よりも重要
初期の虫歯は虫歯を表すcarious(カリエス)の頭文字と数字の0でC0(シーオー)と呼ばれます。COは、歯面のエナメル質が虫歯菌の酸によって、溶け出した状態です。この状態であれば、切削などの処置を行わずに修復機能である「再石灰化」を促進してあげる事で、進行を止める事ができます。また、初期虫歯は自覚症状が歯面のかすかな色の変化しかありませんので、定期検診などを受診して早期発見・早期治療が重要となります。
-
フッ素塗布
現在、市販の歯磨き粉などにも配合されているフッ素ですが、歯科医院でのフッ素塗布は濃度も高いため、効果も高くおすすめです。フッ素は、歯質を強化すると共に、再石灰化を促進させる効果もあるため初期虫歯の治療に有効です。
-
セルフケアの向上
虫歯の予防や健康維持には、毎日のブラッシングが重要です。虫歯初期症状や歯が溶け出して間もない状態であれば、セルフケアをしっかり行う事で進行を止める事ができます。当院ではブラッシング指導の他に、おすすめのケア用品などのアドバイスなどを行い、虫歯の予防、治療に努めています。
-
PMTC
歯科医院で受診する歯のクリーニングです。歯面や歯間の細部まで徹底した歯面清掃を実施します。歯垢や歯石の除去によって、症状の悪化を防ぎます。フッ素の塗布と同時に行う事で、より高い効果が得られます。
定期検診で健康状態維持を心がけましょう
虫歯は徐々に感染範囲を広げていくため、出来るだけ早い段階で発見・治療を行う事が歯を守る事に繋がります。当院では予防歯科を設け、日々患者様の歯の健康のために、定期検診を推奨しています。当院の予防歯科の詳細はこちらよりご確認下さい。
エナメル質が溶け始めた虫歯【C1】
拡大視野における、歯質を残すための治療
初期虫歯の再石灰化がしっかり行われずに、歯の表面のエナメル質が溶けた状態です。進行状態によっては、この状態であってもまだ切削せずに治癒する事も可能ですが、歯の変色や冷たい物などが染みたりと言う自覚症状があります。当院では削るとなった際にも、出来るだけ歯質を残すための処置を実施しています。
-
ADゲルで虫歯菌の殺菌
ADゲルと言う薬剤を虫歯部分に塗布します。主成分の次亜塩素酸の殺菌効果によって、虫歯菌を不活性化させる化学的なアプローチで処置を行います。削る範囲を最小限に抑え、歯質をより多く残す事が出来ます。
-
拡大視野での処置
切削が必要な場合には、歯科拡大鏡やマイクロスコープを使用して拡大視野の下、精度の高い処置を実施しています。また細部の見落としなどの防止にも気を付けて処置を行っています。
-
う蝕検知液の使用
虫歯感染部のみを染め出す「う蝕検知液」を使用します。虫歯感染部位のみを的確に削る事ができるため、精度の高い切削が可能となります。また、初期の虫歯は見た目だけでは判別が困難なため、染め出しをする事で見落としの防止にもなり、再発リスクを抑える事もできます。
象牙質にまで進行した虫歯【C2】
ダイレクトボンディングを用いて、歯を削る量を最小限に
歯の表面をほとんど溶かして、内部の象牙質にまで進行した状態です。ここまでくると、触っただけで痛みを感じたり、温度の高い物・低い物で歯が染みたりします。処置をする際に痛みが強くでる可能性がありますので、麻酔をしての治療が基本となります。また、虫歯感染部の除去を行いますので、その後のつめ物が必要となります。
-
削る量を抑えたつめ物で対応
虫歯部分の切削後は、咬み合わせの修復につめ物や被せ物を作成します。当院では、削る範囲を最小限に抑えて修復が可能な「ダイレクトボンディング法」「レジン充填法」などを用いて、修復処置を行います。型取りがなく、患部に直接樹脂を流し込んで形状を整えて行くため、技術が必要な方法ですが、歯質と直接接合するため再発リスクも比較的低く、一日で治療が終える事ができます。
-
痛み抑えた治療
象牙質にまで達した虫歯の処置には痛みを伴うため、麻酔注射をはじめとした痛みの緩和対策をしています。患者様に出来るだけ負担をかけないための取り組みついては、下記リンクよりご覧下さい。
歯の神経に達した虫歯【C3】
MTAなどを用いて、神経を保護して歯を守る
歯の表面であるエナメル質、内部の象牙質を溶かして、歯の奥まで虫歯が進行した状態です。この状態になると、何もせずに強い痛みを感じます。この場合には神経の保護を第一に考え、様々な処置を致します。しかし神経が全て感染している場合には、根管治療を実施して神経を含んだ感染物質の除去をします。
-
MTAによる覆髄処置
神経が虫歯菌に感染した場合にも、まだ神経を保護出来る可能性があります。感染部分を殺菌効果の高いMTAと言う歯科用セメントで覆う事により、虫歯菌を不活性化して神経を保護します。覆髄処置には神経を覆う直接覆髄と、溶けた象牙質の補強をする間接覆髄があります。象牙質の補強をする事で外部の刺激が直接神経に及ぶ事を防止して、炎症や痛みなどを抑えます。
-
バイタルパルプセラピー
神経が少しでも、感染してしまった時点で、感染が広がる前に神経全部を取り除きますが、当院は少しでも健康な歯髄を保存するために、バイタルパルプセラピー(断髄法)と言う処置を行います。断髄法とは、神経が感染してしまった際に感染部分だけを除去し、健康な神経に細菌が広がらないように保護する方法です。健康な歯髄の判別は「痛み」や「出血の有無」になります。よって無麻酔の状態で少しずつ歯髄の除去を行い、痛みや出血が確認できたところから下を保護します。
※断髄の痛みは耐えられないほどの痛みではありませんので、ご安心下さい。 -
精密根管治療
神経全てが感染してしまった場合には、内部の感染物質を取り除いて無菌化を行う根管治療を実施します。根管治療は、歯科治療に中でも難易度が高い治療と言われており、再発率が高いのが特徴です。当院では根管治療に精通した歯科医師が、精密機器を駆使した「精密根管治療」を実施して再発リスクを抑えた、精度の高い治療をご提供致します。精密根管治療の詳細は下記リンクより御覧ください。
外部吸収が生じた歯の神経をバイタルパルプセラピーで保存できた症例
こちらの患者様は、根管の細菌感染による炎症で外部吸収(歯の表面が溶ける)が起きている状態です。CT画像でも中の神経と交通して感染している事が確認できます。
細菌が神経に感染した場合、現在でも殆どの医院では根管治療で神経を全て取り除きます。
(保険治療の場合、その後10年で約80%の歯が根尖病変になるなど、抜歯、又は抜歯に近い状態になってしまいます。)
しかし近年、細菌感染は限局的であることが判明したことで、バイタルパルプセラピー(神経温存治療)などの治療法が確立され、以前なら神経を全て除去していた症例であっても、感染部位のみの除去で症状を改善できるようになりました。
当院でも昨今、神経温存治療の実施によって、できるだけ多くの神経を残し、抜歯に至る歯を救える事が非常に多くなってきました。
今回の症例に関しても、神経を保存できる可能性が高いと判断し、患者様に同意をいただいた上でバイタルパルプセラピーを実施致しました。
バイタルパルプセラピーの実施
-
FLOW1
ラバーダム保護・虫歯の除去
感染予防のために、ラバーダム(青)で当該歯のみを口腔内から隔離します。その後、顕微鏡治療下で感染している神経を少しずつ丁寧に取り除いていきます。
-
FLOW2
神経の出血確認
神経からの出血を確認。ここより根側の神経を保存できると考えました。
※生きている神経には血が巡っているため、出血の有無は保存できるというひとつの判断基準になります。 -
FLOW3
虫歯に侵された神経の除去
出血があった歯根側の神経を残し、保存不可能な歯冠側の神経を綺麗に取り除きました。
-
FLOW4
MTA充填
MTAという殺菌効果が高く、封鎖性のよい材料で空洞を埋め、再感染を防止します。
-
FLOW5
セメントで封鎖
さらに、充填したMTAの上に接着性が強く、歯を強くする成分含有のセメントで封鎖します。
-
FLOW6
治療完了
治療完了後のレントゲン写真です。感染していた神経のみを取り除き、大半の神経を残すことができました。
ダイレクトボンディングによる修復
治療患部に歯の色と同じ歯科用の樹脂を盛り、形態を整えながら修復します。表面に段差があると虫歯菌や歯周病菌の温床になり、疾患リスクが高くなるため、スムースな表面を実現しています。
治療の経過
治療日の当日は、感染していた神経のみを取り除き、大半の神経が残っています。治療日から3年後の定期検診の際にも、電気テスト、コールドテストで神経が生きている事が確認できています。また、神経が死んでいると出現する歯の根の尖端の黒いレントゲン像も見受けられません。通常であれば神経をとる歯を救う事ができました。
主訴 | 前歯に痛みがある。美しく長持ちするように治してほしい |
---|---|
診断名 | 急性歯髄炎 |
年齢・性別 | 30代女性 |
治療期間・回数 | 1日/1回 |
治療方法 | バイタルパルプセラピー、ダイレクトボンディング |
費用 | 神経治療:165,000円(税込) かぶせ物:110,000円(税込) |
リスク・注意点 |
|
歯根のみが残っている歯【C4】
歯根端切除やエクストルージョンを用いて、抜歯を回避する
度重なる虫歯治療で、ほとんどの歯質がなくなり歯の根っこ部分のみが残っている状態です。ここまで進行すると抜歯の可能性も非常に高くなります。この状態では神経を抜いているため、痛みなどの自覚症状はほとんどありませんが、内部で虫歯は進行している状態です。細菌によって根の先に膿が溜まる事で歯肉などにも悪影響が及びます。歯根がしっかり残っている場合には再度根管治療を行い、被せ物などで咬み合わせの修復を行います。
-
歯根端切除
細菌によって歯根の先に膿が溜まる「根尖病変」の症状が出た場合には、再度根管治療を行う事で症状の改善を図ります。しかし、根管治療は回数を重ねる度に成功率が低くなることや、根管内部の負担が大きい事などから、抜歯を推奨される事も少なくありません。当院では、このような場合に、通常の根管治療ではなく、歯肉を切開して問題の患部のみを切除する「歯根端切除術」を実施して根管を傷つけずに抜歯の回避に努めています。
-
エクストルージョン
歯根が十分に残っている状態でも歯肉より上に歯質がなければ、被せ物で修復を行ったとしても長期安定が難しく、脱離の可能性が非常に高くなります。このような場合には、エクストルージョンと言う矯正方法で埋まっている歯を引っ張り上げます。歯肉より上に歯を引っ張り上げる事で、被せ物が安定し、歯の長期維持が可能となります。
エクストリュージョン(矯正的歯の廷出)で抜歯を回避した症例
当該歯の周囲(青い矢印)の歯肉が赤く腫れています。レントゲンにより、当該歯が破折している事、さらに、虫歯で歯茎から10㎜下まで歯が溶かされている事が確認できました。このような症状でも、残っている歯が骨より4㎜上まであれば、歯を再建することが可能です。
しかし、今回のケースは
- 虫歯で歯茎より10㎜下、骨より6㎜下まで歯が溶かされている(骨縁下カリエス/黄色→)
- 垂直的な骨の欠損(垂直性骨欠損/赤→)
上記2つの症状から、歯の再建は望めず抜歯となる状態でした。
※ 歯を再建するためには、歯茎より上に最低限の歯質が残存していなければなりません。もし残存歯質が足りない場合、被せもので修復しても安定が保てず、すぐにだめになってしまいます。
治療の流れ
-
FLOW1
カウンセリング
カウンセリングを行い、現状をご説明しました。その際、患者様が歯の保存を強く望まれたため、歯茎の下に僅かに残っている歯質を、歯茎の上まで引っ張り上げるエクストリュージョン(矯正的歯の廷出)という方法で、①②を解決し、歯を残す治療を行う事になりました。
-
FLOW2
エクストリュージョン(矯正的歯の廷出)の実施
-
被せ物の除去
被せ物を取り除くと虫歯に溶かされたドロドロの歯が見えてきました。
-
矯正開始
虫歯を丁寧に除去し、中にフックをつけてゴムで引っ張ります。歯が溶け、奥深くまでないのが確認できます。
-
歯の廷出
ゴムの力で少しずつ、歯肉の上に歯が出てきました。
-
土台の形成
歯肉下より引っ張り出した歯根部分の治療を行い、土台を形成しました。
-
矯正開始時(上画像②)のレントゲン画像
周囲の歯と比べると、低い位置に歯があることが確認できます。
-
歯の廷出時(上画像③)のレントゲン画像
歯と一緒に骨も引っ張りだして、出てきているのが確認できます。
-
-
FLOW3
治療完了
最終的な被せ物を装着した後、咬み合わせを調整して治療完了です。通常なら抜歯となる症状でしたが、エクストリュージョン(矯正的歯の廷出)によって、歯を保存することができました。患者様も大変喜んでおられました。
治療の経過
- 歯茎より10㎜下、骨より6㎜下まで歯が溶かされている(骨縁下カリエス)
- 垂直的な骨の欠損(垂直性骨欠損/赤→)
- 残存歯根が骨より上に廷出したことで予知性の高い状態になりました。
- 左の骨の欠損(垂直性骨欠損/赤→)がなくなり、予知性の高い状態になりました。
主訴 | 左下差し歯が痛い。抜きたくない。 |
---|---|
診断名 | 歯根破折 |
年齢・性別 | 50代 女性 |
治療期間・回数 | 4か月/7回 |
治療方法 | エクストリュージョン(歯を引っ張る処置) |
費用 | エクストリュージョン(歯を引っ張る処置):費用165,000円(税込) |
リスク・注意点 |
|
この症例の担当者のご紹介
当院で治療を受けられる方へ
歯を守るということについて、当院では進行度によりステージ1~4に分類。抜歯後をステージ⑤と独自に分類し説明しております。
ご来院前に必ずコンセプトページをご覧ください。