エクストルージョン
エクストリュージョン(矯正的歯の廷出)で抜歯を回避した症例
エクストリュージョン(矯正的歯の廷出)で抜歯を回避した症例
▼左下奥歯の痛みを主訴に来院された患者さまです。
当該歯の周囲(青い矢印)の歯肉が赤く腫れています。レントゲンにより、当該歯が破折している事、さらに、虫歯で歯茎から10㎜下まで歯が溶かされている事が確認できました。このような症状でも、残っている歯が骨より4㎜上まであれば、歯を再建することが可能です。
しかし、今回のケースは
虫歯で歯茎より10㎜下、骨より6㎜下まで歯が溶かされている(骨縁下カリエス/黄色→)
垂直的な骨の欠損(垂直性骨欠損/赤→)
上記2つの症状から、歯の再建は望めず抜歯となる状態でした。
※歯を再建するためには、歯茎より上に最低限の歯質が残存していなければなりません。もし残存歯質が足りない場合、被せもので修復しても安定が保てず、すぐにだめになってしまいます。
カウンセリング
カウンセリングを行い、現状をご説明しました。その際、患者様が歯の保存を強く望まれたため、歯茎の下に僅かに残っている歯質を、歯茎の上まで引っ張り上げるエクストリュージョン(矯正的歯の廷出)という方法で、①②を解決し、歯を残す治療を行う事になりました。
エクストリュージョン(矯正的歯の廷出)の実施
治療完了
最終的な被せ物を装着した後、咬み合わせを調整して治療完了です。通常なら抜歯となる症状でしたが、エクストリュージョン(矯正的歯の廷出)によって、歯を保存することができました。患者さまも大変喜んでおられました。
治療期間 | 4ヵ月 |
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治療回数 | 7回 |
治療費 | エクストリュージョン(歯を引っ張る処置):費用165,000円(税込) |
リスク・欠点など | 限られた症例しか適応できない。 治療期間が長くなる。 |
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