精密虫歯治療・歯根端切除・審美治療の症例
当院で実施した精密虫歯治療・歯根端切除・審美治療の症例
当院で治療を終え、メンテナンスへ移行する前の患者様
歯の治療を全て終え、仕上げにホワイトニングで歯を白く綺麗にされた患者様。これからはお口の健康状態を維持するため、定期メンテナンスを受けていただくことになります。
治療終了の2ヶ月後・・・事故で前歯を折り、ご来院
治療を終えた2ヶ月後に、事故に遭い、前歯が折れた状態でご来院されました。ひとまず、歯科用のプラスチックを用いて、応急的に修復を行いました。
応急処置から10日後、歯髄診断テスト~精密根管治療の実施
応急処置から10日過ぎても痛みが継続していたため、歯髄診断テストを行ったところ、歯の神経が死んでしまっている事が確認できました。
このまま放っておくと神経が腐敗し、歯の根の先端の骨を溶かしたりなど、抜歯リスクを高めてしまうため、神経を取り除く「根管治療」を行い、症状の改善を図ります。
患者様と相談の結果「精密根管治療(自費)」を実施
患者様と相談の結果、より精度の高い処置が可能な自費での根管治療を行うことになりました。
ラバーダムと言うゴム製のシートで治療患部の歯を口腔内から隔離し、細菌の侵入を予防しながら、肉眼のおよそ30倍に視野を拡大できるマイクロスコープを用いて、精度の高い的確な処置を実施致しました。
精密根管治療の詳細については、以下よりご確認下さい。
▲根管治療がしっかり行われていることがレントゲン写真からも確認できます。
根管治療から2ヶ月後、患者様から再度ご相談
根管治療から2ヶ月後、違和感を未だに感じるとのことで、患者様から再度ご相談を受けました。レントゲン写真で確認したところ、分かりづらいですが歯の尖端周辺が黒く(骨吸収)なっているのが確認できました。
さらに、隣の歯の尖端も黒くなっていたので歯髄の生死を確認するため、歯髄診断テストを実施。歯に横断破折線があるため、神経の壊死による骨吸収を疑いましたが、診断により、神経が生きている事が分かりました。そのため、免疫反応(サイトカイン)による一時的な骨密度の低下の可能性を考え、ひとまず経過を確認することにしました。
CTによる精密検査~歯根端切除
症状が改善しない原因を突き止めるため、歯科用CTでの精密検査を行いました。その結果、歯の尖端部分に破折を発見しました。
歯の破折は、抜歯と診断されることが多い症例ですが、骨の中にある破折している部分を切除し、歯の尖端から薬を詰める方法で抜歯を回避できる可能性があったため、患者様にご提案、同意を得た上で手術を行いました。
当院は、常に目の前の患者様にとって最後の砦だと自覚を持ち、「絶対に歯を抜かせない」という強い気持ちで治療に取り組んでおります。一般的に抜歯と診断される症例であっても、歯を残せる可能性がある場合には、積極的に治療法のご提案させていただきます。
根管治療の完了
1番左が手術直後のレントゲンです。右の写真にいくにつれ、黒い部分(空洞)がだんだん白くなっているのが確認出来ると思います。骨が順調に再生している証です。ようやく患者様が感じておられた違和感も消えました。この後は、歯に装着する被せ物の治療になります。
歯の見た目・機能性・長期維持にこだわった審美修復
被せ物の治療では、機能性を考慮した上で、いかに見た目を綺麗に修復するかが重要になります。
④歯型採取~被せ物作製
その後、採取した歯型から精巧な被せ物を作製していきます。通常は型を採ってから、次のご来院時に出来上がりとなることが一般的だと思いますが、当院はここでも手を抜きません。希望された患者様には、私(担当医師)と歯を作製する歯科技工士さん、そして患者様と3人が納得するまで作り直し続けます。大抵患者様が「もう、大丈夫です・・・。」となることが多いです。
当院はそこまで、とことんこだわって被せ物を作製しています。※治療完了までにお時間がかかる事もございますが、ご理解頂ければ幸いです。
⑤調整に調整を重ねていきます
▼【作り直し3回目】まだまだ形・色が合っていません。さらに、調整を重ねて行きます。
⑥調整完了
5回の作り直しを経て、患者様・歯科技工士・私(担当医師)が納得する被せ物が完成しました。手術の傷跡も、笑った時に見えない位置に設定してあります。治療完了までに時間はかかりましたが、患者様にも大変満足いただきました。これなら、日常で誰が見ても人工の歯だと分からないのではないでしょうか。今後は定期メンテナンスを通して、健康維持と治療後の経過を観察していきます。
治療前と治療後の比較
治療期間 | 9ヶ月 |
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治療回数 | 10回 |
治療費 | 550,000円(税込) |
リスク・注意点 | 傷跡が残る。オペをしても治らないことがある。 |
手術から7年後の状態
7年後の歯の状態です。どうでしょう、手術をした歯の周囲は完全に骨様組織に囲まれ治癒しているようにみえます。歯科医師ならよくわかる完璧な結果です!治療時に懸念していた隣の歯の横断破折線は、くっきり確認できますが、歯の尖端周囲も骨密度が戻っているように見えるため、神経を抜かないで済みました。このように診査診断を一つひとつ丁寧に行う事により、むやみに神経を抜いたりせず、歯の寿命を延ばすことが出来ます。
現在、歯の違和感でお悩みの方、何度も同じ場所を治療されている方は、歯の存続・長期健康維持にこだわった当院にご相談下さい。